健康診断の結果で、中性脂肪・HDL・LDLコレステロールに異常値があったあなたは、脂質異常症に注意が必要です。
目次
あなたの検査数値はいくつ?
基準範囲 | 保健指導(生活習慣改善) | 医療機関へ | ||
生活習慣を見直しても改善しない特は受診 | すぐに受診 | |||
中性脂肪(mg/dL) | 150未満 | 150以上 | 300以上 | 1000以上 |
HDLコレステロール(mg/dL) | 40以上 | 40未満 | 34以下 | ― |
LDLコレステロール(mg/dL) | 120未満 | 120以上 | 140以上 | 180以上 |
中性脂肪とは?
人間の体を動かすエネルギー源のひとつで、「トリグリセリド(トリアシルグリセロール)」とも呼ばれています。
簡単に言えば、食物に含まれる脂質が小腸で吸収され血液中に入り、残った脂質が蓄えられたものが中性脂肪です。
中性脂肪は糖分(主食・アルコール・甘いもの)の摂り過ぎや運動不足で増加し、悪玉LDLコレステロールを増やすため動脈硬化の原因となります。
コレステロールとは?

「コレステロール」は、細胞やホルモンをつくる材料として、体に不可欠な栄養素だったりします。
LDLコレステロール:別名「悪玉コレステロール」と言われていますが、肝臓で作られたコレステロールを全身へ運ぶ役割があります。
その一方で、血管の壁に蓄積しやすいことこら動脈硬化を起こし、脳梗塞や心臓病の原因になったりもします。
HDLコレステロール:別名「善玉コレステロール」は、血管に溜まった悪玉のLDLコレステロールを肝臓に持ち帰る働きがあるため「善玉」と呼ばれています。
中性脂肪とコレステロールの働き
中性脂肪は身体を動かすエネルギー現。コレステロールは細胞膜、ホルモンなどをつくる原料となります。
●肝 臓(LDLコレステロールの生成)
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LDLコレステロールが全身に運ばれる
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動脈内で中性脂肪が増えすぎるとLDLコレステロールを増やし、HDLコレステロールを減らして動脈硬化を進行させてしまう
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HDLコレステロールは肝臓に戻る。
脂質異常症とは?
脂質異常は、LDLコレステロールや中性脂肪が異常に多い、またはHDLコレステロールが異常に少ない状態の事です。
また、この状態が続くと血管内に脂肪などが溜まる動脈硬化が進行し、血管が詰まりやすくなって心筋梗塞などを招く可能性があります。
脂質異常症の原因
- 肥満
- 暴飲暴食
- 運動不足
- 遺伝など
上記の原因から中性脂肪が増えると、HDLコレステロール(善玉)が減り、LDLコレステロール(悪玉)が増える。
↓
その結果、余分なLDLコレステロールが血管壁に入り込んで動脈硬化が進行します。
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そして脳卒中や心臓病につながります。
脂肪の種類に要注意!

普段、食事をするときに使われる脂肪には様々な種類があります。
特に、肉の脂やバターなど動物性脂肪に含まれる「飽和脂肪酸」には、血液中のコレステロールを増やす作用があるので、摂取のし過ぎは禁物です。
また、サラダ油や種実の油などの食物性の脂肪や魚に含まれる「不飽和脂肪酸」には、コレステロールを減らす作用がありますが、大量に摂取してしまうとHDLコレステロール(善玉)まで減らしてしまう恐れがありますので、程よく摂取することが肝心です。
脂質異常の予防・改善のためのポイント
食生活改善
外食のカロリー・脂質
飲酒
タバコ