
東洋医学と聞いてイメージするのが、漢方薬・鍼灸治療・あんまマッサージなどが頭に浮かぶ。
そもそも東洋医学とは、中国や古代インドで生まれてアジアで発達した医学の総称とされる。
日本の東洋医学の場合、中国医学が伝来したもともとの東洋医学を基に、日本人の体質や環境、文化に合わせて発展してきたとの事。
主なものは、やはり「漢方薬」「鍼灸療法」「食養生」などですね。
40代中年男の身体の不調や心の悩みなど、東洋医学での治療が気になります。
・一般的に的には西洋医学
私たちが怪我や病気をした時に、真っ先に行って治療してもらう病院。それは西洋医学ですね。
一般的には西洋医学の考え方が主流になっている日本。日頃からなじみ深くなっているし、病院、医院の数も多いですね。
診療科目も内科や外科、整形外科、皮膚科、耳鼻科、眼科などなど専門分野に分かれます。
・西洋医学と東洋医学の違い
西洋医学では、検査データの数値を元に原因を特定し、診断、病名を付ける流れになり、原因を徹底的に取り除く局所的な治療になります。
簡単に言えば、病気を見てから対応する治療です。
一方東洋医学は、その人の病状、体格や体力、体質などを特有の物差しで観察し、その心身状態を「証」(しょう)であらわし基本にし、治療を行います。
従って、東洋医学は、個々の患者にあわせたオーダーメイド的な治療を行う方法です。

決定的な違いは
西洋医学は、病名が分からなければ根本的な治療は行えない。
東洋医学は、原因不明の病気や、病気になる前の段階(未病)の状態でも対応可能になっています。
例えば、症状の違う二人の患者がいた場合、処方される漢方薬は同じ場合や、逆に同じ症状でも違う漢方薬が処方される事もありうると言う事です。
・東洋医学の基本要素「気血水」
東洋医学の場合、体を構成する基本要素「気血水」(きけつすい)の3つであると考えられています。
「気」とは、目にみえない元気。体の機能を支える「気力」など、エネルギーと考える場合が多い。
血液や水分を全身に巡らせたり、内臓を動かしたりするのは「気」の働きによるもの。
「血」とは、栄養を全身に届け、老廃物を集めて排出するなど、西洋医学で言うところの「血液」に似ている要素です。
「水」とは、体の中の血液以外の体液のこと。体を潤し関節の動きをスムーズにするなどの働きがあります。
東洋医学的に、健康な状態はこの「気・血・水」の3つの量が足りていて、体内をスムーズに循環している状態になります。
またその逆で、どれか一つでも不足していたり、逆に過剰だったり滞っていたりすれば、それが病気や不調の原因となります。
例えば、
「気」が不足 → エネルギー不足で内臓の働き低下
「血」が不足 → 栄養が行き渡らず体が冷える
「水」が不足 → 関節痛、乾燥肌などの不調
また、量は足りていても滞ってしまう事により、うまく流れなくなると「気・血・水」が足りない場合お同じ不調が出る場合もあります。
東洋医学では、「気・血・水」の状態変化により、体質も変わり、現れる不調も変わるのでそれにあった治療が必要になってきます。
・東洋医学の陰と陽
東洋医学の根底にある考え方の一つに「陰陽思想」があります。
これは古代中国の自然哲学思想で、月・夜・水・女は陰で、太陽・昼・火・男は陽になる。
これらの陰陽がバランスを取り合っているので自然や宇宙は成り立っているとの事。
体も同じで、その部位で分けた場合以下の表のようになります。
また、下半身は陰、上半身は陽。暑がりので活動的な人は陽で、寒がりで非活動的な人は陰。
太陽は陽、月は陰など。

・「虚・実」は病気への抵抗力を表す
東洋医学では、体質を大きく2つに分けて考えます。
それが「虚証」と「実証」です。
虚証とは、やせ型で胃が弱く、体力がないタイプ。
実証とは、体格が良く、食欲旺盛の体力のあるタイプ。
この虚証か実証かによって、その人の病気の治療方法も変わっていきます。